部下育成の極意:やる気を引き出す関わり方

職場を見渡すと、「言われたことしかしない」「受け身な部下が多い」と悩む上司も少なくありません。

実は、この違いは“部下の能力”の差ではなく、上司の「関わり方」に大きく左右されるのです。

 

多くの上司が「教える」ことに力を注ぎますが、実は大切なのは「引き出す」こと!

部下のモチベーションは外から押し付けるものではなく、内側から湧き上がるものです!

では、どうすれば部下の“やる気スイッチ”をオンにできるのか?

今回はその極意を2つのポイントに絞ってご紹介します。


1.感情に寄り添うことが、信頼を生む


部下がやる気を失っているとき、あなたはどんな声をかけていますか?

部下のやる気を引き出す鍵は、「感情」にあります。

人は“気持ちをわかってくれる人”のためなら、もう一度立ち上がろうと思えるもの。

「悔しかったよね」「それはしんどかったと思う」といった共感の一言が、部下の心にじんわりと火を灯すのです!

 

たとえば、ミスをして落ち込んでいる部下に「そんなこともあるよ」と軽く流すのではなく、「一生懸命やってたの、ちゃんと見てたよ」と気持ちと努力を認めるだけで、信頼関係はぐっと深まります。

 

信頼が生まれれば、自然と本音も出るようになります。

本音が出れば、アドバイスも届きやすくなります。

つまり、感情に寄り添うことが、育成の土台になるのです。

 


2.成果よりも「成長の兆し」を拾い上げよう


部下のやる気が長続きしない理由の1つが、「自分の頑張りが見てもらえていない」と感じることです。

そんなとき、最も効果的なのが「小さな変化を認めること」です。

 

「最近、報告が前より具体的になってきたね」

「以前より、相手の話をよく聞いてるね」

このように、目に見える成果ではなく“プロセスの変化”に注目し、言葉にして伝えることで、部下は「自分は成長している」「ちゃんと見てもらえている」と感じます。

ダメ出しだけでは心が折れてしまいますが、認められる部分があるだけで、部下のやる気は驚くほど回復します!


まとめ:信頼という土壌に、やる気の芽は育つ


部下のやる気を引き出すには、指導や指示だけでは足りません。

「感情に寄り添い、気持ちを理解しようとする姿勢」そして「小さな成長を見逃さずに認める姿勢」この2つが揃ってはじめて、部下は心を開き、自ら動き出します。

 

人は、信頼している人の言葉だからこそ、素直に受け止め、行動できるのです。

育成とは、スキルを教える作業ではなく、人の内側にあるエネルギーを引き出す営み。

今日から、目の前の部下の“気持ち”に耳を傾けてみませんか? 

それが、上司としてのあなた自身の成長にもつながっていきます!